沈黙の博物館
小説・エッセイ・マンガなど、出会った品を納めていくブログです。
海堂尊『医学のたまご』(理論社)
まだ発売して間もない新刊です。

海堂尊の『医学のたまご』というヤングアダルトミステリー!(略してYA!)というレーベルから刊行された小説です。


まず驚いたのが、この歳になって(もうすぐ23歳)まだ小説にて初体験をするとは思っていませんでした。

どんな初体験かというと、この小説横書きなんです。

横書きの小説はあるにはありますが、なかなか読みません。

今回は、英文やメールのやりとりが多いといった利点があった。


さて、内容であるが、実にリアリティに欠けていると思う。

あまりに突拍子がないとしか言えない。

中学生の生徒が飛び級という設定に無理があるのではなく、
主人公の薫くんが医学部には入るにはあまりに現実味が無い
(能力的な問題だ)。

でも、その部分は今回、目を瞑れるだろう。

この作品は、あくまでミステリーで、ヤングアダルトなのだが、
ミステリーだということが非常に分かりにくい。

一言で言うなら謎の提示が明確でない。

殺人が起きるとかではないし、何か不思議な現象が起こるワケでもない。
果たしてミステリーなのか、と疑問に思う。

それでも、明確なものはないもののいくつか疑問に思うことが出てくる。

そして、収束に向けて、いろんなことが動き出す。
ほんのりと、じんわりと、感動に浸れる仕組みとなっているわけだ。

ヤングアダルト向けの小説なので、
中高生もきっと楽しめるだろうが、大人が読んでも充分面白い。

子どもは正直だ。そもそも、面白くなければ、子どもに読まれない。
子どもが面白いと感じるものは、大人が読んでも面白いはずだ。

そんな本たちを見逃すわけにはいかない。

医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)
(2008/01/17)
海堂 尊

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